「あ」と「お」

投稿者: | 2025-04-28

6歳の息子がいますが、勉強のできる子ではなく頭のいい子に育てたいと思い、普通の人には信じられないかもしれない教育をしています。あれは何?という質問にも わからないふりをして子供を悩ませ、脳を働かせるようにしています。先日ひらがなの「あ」と「お」は同じだと息子が言ったときも「そうかもしれないね」と微笑む私に、友人が怒り「あんたの子だけだよ幼稚園で字が書けないのは!」とどなりました。「あ」と「お」の字が書けるようになった時、形の違いに自分で気付いた方が楽しいと思うのですが、間違った教育ですか?

(A子、32歳)


リチャード・ファインマンという物理学者の父親は、彼によれば「最高の教育者」だったそうです。例えば百科事典で恐竜の身長が7mと書いてあると、「リチャード、これはどういう意味かというとな、庭にこの恐竜が立っていたとしたら2階の窓からお前とにらめっこができる大きさだ。」と解説をしたそうです。また、森で野鳥を見つけると「あの鳥の名前はアーケックというんだ。でも中国語だとチンウーペン、イタリア語だとスパネッタなんだ。だから鳥の名前を覚えるよりも、なぜ鳥が毛繕いをするのかを観察することのほうが大切なんだ。よし、観察してみよう!」(ちなみに鳥の名前はすべてでたらめ)

どんなに小さな発見でも、それは喜びです。すでに知られていることでも、自ら発見することは誰がなんといおうと最上の喜びです。しかし創造性を豊かにするには、まずは物事を正確に理解し、そして先人達がどのようにして偉大なる発見をしたかを知ることが重要だと思うのです。最高の教育者というのはその点を理解しているのでしょう。

山本五十六のこんな言葉も思い出しました。「して見せて、言って聞かせて、させてみて、誉めてやらねば、人は動かじ」

(M.N)

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